よくある質問

FAQ

リウマチは治るのでしょうか?

リウマチは一度発症してしまったら一生付き合っていく病気と言えます。
ただし、寛解という状態になり症状が全くなくなることは可能です。
薬を飲まなくても大丈夫になるか?という点についてはゼロではないが難しいと思います。

痛みがなくなったら治療をやめてもいいですか?

自己判断で治療を中止するのは危険です。
痛みが軽減しても病気そのものが治った(根治した)わけではないので、主治医と相談せずに薬をやめてしまうと再燃(再び悪化)する可能性が高いです。症状が良くなっている場合でも、医師の指示のもとで少しずつ減薬するのが基本です。関節リウマチは寛解(症状が出ない良い状態)を目指す疾患ですが、寛解に達しても治療を継続することが推奨されます​。急に薬をやめると、せっかく抑え込んだ炎症がまたぶり返して関節にダメージを与える恐れがあります。医師は症状や検査結果を見ながら、必要最低限の薬に調整していく(減量・休薬を試みる)ことがありますが、それも慎重に判断されます。「痛みがない=治った」ではありませんので、勝手に中断せず、必ず医師と相談しましょう。

寛解(かんかい)って何ですか?

寛解(かんかい)とは、病気の症状がほとんど無くなり、検査上も異常がほぼ認められない状態を指す医学用語です​。患者さんにとっては「治った」と感じるような非常に良好な状態ですが、完全に病気が無くなったわけではないので経過観察や治療の維持は続けます。解説: 関節リウマチにおける寛解は、具体的には以下のような要素で判断されます​。

・患者さん自身が感じる症状の程度(痛みや不調の自己評価)
・医師が診察して数える圧痛関節数・腫脹関節数
・血液検査の炎症反応(CRPや赤血球沈降速度など)
これらをスコア化し、定められた基準より低ければ「寛解」と判定します​。寛解は治療の大きな目標であり、この状態を維持できれば関節破壊の進行もほとんど抑えられます。中には治療せず自然に寛解する例(自然寛解)もありますが​、一般的には治療によって寛解に導くことを目指します。

薬の種類が多くて分かりません。どう選べばいいですか?

リウマチの薬には痛みを和らげる薬、炎症を抑える抗リウマチ薬(csDMARD)、さらに生物学的製剤(bDMARD、bsDMARD)やJAK阻害薬(tsDMARD)など多くの種類があります。
治療薬の選択は患者さん一人ひとりの病状に合わせて医師が提案し、患者さんと相談の上で決定します​。基本的には、まずメトトレキサート(MTX)などの従来型DMARDを用いて、それで効果不十分なら生物学的製剤やJAK阻害薬を追加・変更するという流れが一般的です。​ 患者さんによって病気の活動性や生活背景が異なるため、「この薬が絶対」というものはありません。主治医は最新のガイドラインやこれまでの経験を踏まえて複数の選択肢を提示してくれるでしょう​。例えば「なるべく注射は避けたい」などの希望があれば遠慮なく伝えてください。治療の基本は患者さんの合意のもとに進めることです​。薬の効果だけでなく副作用や通院間隔、費用も考慮しながら、納得できる薬を一緒に選んでいきましょう。

免疫を抑える薬は怖いですが、本当に大丈夫ですか?

自分の免疫が異常に高まっている状態ですので、その治療は免疫を抑えるものになります。

生物学的製剤(バイオ)やJAK阻害薬など、新しい薬も試したいのですが?

生物学的製剤やJAK阻害薬は、近年のリウマチ治療を大きく進歩させた新しいお薬です。
当院では現在使用可能なすべての生物学的製剤・JAK阻害薬を取り扱っており、必要に応じてこれらを用いた治療が可能です​。生物学的製剤とは、炎症を引き起こすサイトカイン(免疫物質)の働きをピンポイントで阻害するタンパク質製剤です。一方、JAK阻害薬は細胞内のシグナル伝達をブロックして炎症を抑える飲み薬です。これらは非常に効果が高く、多くの患者さんで関節リウマチを寛解に導いています。ただし費用や感染症などの副作用リスクもあるため、従来の治療で効果不十分な場合や病状が重い場合に使用することが一般的です。興味がある場合は主治医に相談してください。患者さんの状態を評価した上で、メリットが副作用リスクを上回ると判断されれば新しい薬への切り替えを検討します。当院ではこれら最先端の治療薬を一通り使える体制がありますので、安心してご相談ください

治療はずっと同じでいいのですか?時々見直す必要はないですか?

関節リウマチの治療は経過に応じて定期的に見直すことが大切です。同じ治療で症状が安定しているなら継続しますが、病状の変化や新しい治療法の登場に合わせて治療方針を調整します。
医師は診察ごとに疾患活動性(痛みの有無、関節の腫れ、検査値など)を評価し、目標(寛解または低疾患活動性)に達していなければ治療強化を検討します​。現在のリウマチ治療はTreat to Target(目標に向けた治療)といって、寛解や低活動性を目指して治療をこまめに調整する考え方が主流です。したがって、治療開始後も少なくとも数ヶ月ごとに状態を評価し、必要があれば薬の種類や量を変更します。逆に症状が落ち着いて寛解状態が安定していれば、薬を減らすことも検討します(ただし勝手に減らさないようにしましょう)。このように、治療は一度決めたら終わりではなく、定期フォローアップの中で最適化されていくものです。主治医と相談しながら、常にベストな治療内容を模索していきましょう。

治療を中断したり、自己判断で薬を減らすとどうなりますか?

治療の中断や自己判断の減薬は非常に危険です。関節リウマチは治療を止めてしまうと再び炎症が活発化し、関節破壊や変形が進行するリスクがあります​。
症状が落ち着いていても医師の指示なく薬を減らすべきではありません。一度悪化すると元の状態に戻すのが難しくなる可能性もあります。リウマチを無治療のまま放置すると、激しい痛みや関節の破壊が進み、手術が必要になるケースもあると報告されています​。治療を自己中断すると、この無治療の状態と同じリスクを背負うことになります。また、せっかく寛解状態だったものが再燃すると、再度寛解に戻すまでに以前より強い薬が必要になったり副作用のリスクも高まります。経済的・心理的な理由で治療継続が難しい場合も、主治医に相談すれば薬の調整や公的支援の活用など解決策を考えてくれますので、勝手に中止せずまずは相談してください。

「治験」って何をするのですか?

「治験(ちけん)」とは、新しい薬や治療法の有効性・安全性を確認するために患者さんに協力いただいて行う臨床試験のことです。治験に参加すると、まだ承認前の新薬や最新の治療を受ける機会がありますが、同時に副作用や効果が不明な部分もあるため厳重な管理下で進められます。治験は通常いくつかの段階(第I相~第III相試験)に分かれ、少人数の健常者や患者で安全性を確認する段階から、大規模に患者さんで有効性を検証する段階まであります。参加は本人の自由意思で行われ、同意説明(インフォームドコンセント)を十分受けた上で開始されます。治験期間中は担当医や治験コーディネーターが経過を丁寧に観察し、副作用が出た場合には適切な対処がなされます。治験に参加することは将来の患者さんのためになる医学の発展への協力でもありますが、メリット・デメリットをよく考えて決める必要があります。当院で治験を希望される場合は、その時点で参加可能な治験があるかどうか含め主治医にご相談ください。

最新・最先端の治療を受けたいのですが、可能ですか?

可能です。
当院では国内で認可されているすべての最新治療薬(生物学的製剤、JAK阻害薬など)を使用できます​。さらに、必要に応じて高度医療機関とも連携し、最先端の治療を提供できる体制を整えています。リウマチ治療の世界は日進月歩で、新薬や新しい治療法(例えば白血球除去療法などの生物学的ではない新規療法)が登場しています。当院はリウマチ専門クリニックとして常に最新情報をアップデートしており、認可された薬剤はすべて導入可能です​。例えば「○○という最新の薬を試したい」といった希望があれば、主治医にお伝えください。ただし患者さんの状態によっては適さない場合もあるため、主治医とよく相談して最善の治療法を選択します。また、まだ保険承認前の治療については治験や高度医療機関での先進医療として受ける必要がありますが、その際も紹介などサポートいたします。

今の病院では病名を教えてもらえない、または説明が不十分です。どうすればいいですか?

患者さんには自分の病状を知り、説明を受ける権利があります​。現在の主治医の説明が不十分に感じる場合は、遠慮せずに疑問点を質問したり、「病名を具体的に教えてほしい」と依頼して構いません。それでも納得できない場合、別の医師の意見を聞く(セカンドオピニオン)ことも検討しましょう。
当院では「患者さんの持つ権利」として、病気について理解できる説明を受け、必要な情報提供を受ける権利が明示されています​。医師側も専門用語をなるべく避け、患者さんが理解・納得できる説明をする責任があります。もし現担当医とのコミュニケーションに不安がある場合、同じ病院の他の医師に相談したり、紹介状を書いてもらって他院で意見を求めることができます。大切なのは患者さん自身が病気と向き合えるよう、情報を得ることです。不明点をメモしておき診察時に確認する、信頼できる医療者に同席してもらう、なども有効でしょう。

正しく診断してもらうにはどうしたらいいでしょうか? セカンドオピニオンは?

正確な診断を受けるためには、リウマチ膠原病の専門医に診てもらうことが重要です。
現在の診断に不安がある場合、セカンドオピニオン(保険適用外)を求めるのは有効な手段です。別の医療機関の専門医に今までの検査結果や経過を見てもらい意見を聞くことで、診断や治療方針への理解が深まります。 セカンドオピニオンを受ける際は、今かかっている先生に紹介状や検査データを用意してもらう必要があります(診療情報提供書も必須)​。当院でもセカンドオピニオン外来を行っていますので、希望される場合はお問い合わせください​。セカンドオピニオンは「今の主治医に不満があるから変える」ということだけではなく、納得して治療を続けるための情報収集と考えると良いでしょう。
一方で医師ごとに見解が異なる場合もありますが、その場合は遠慮なく疑問を質問し、自分が理解・納得できる説明をしてくれる医師を選ぶことも大切です。

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