よくある質問

FAQ

リウマチと言われてショックです。どう受け止めればいいでしょうか?

リウマチの診断を受けたとき、ショックを感じるのは当然の反応です。
まず知っていただきたいのは、現代の治療では関節リウマチは十分コントロール可能であり、適切に治療すれば発症前とほぼ同じ生活を送ることも可能だということです。焦らずに、主治医や看護師と相談しながら少しずつ病気について理解を深めていきましょう。診断直後は「この先どうなるのか」「仕事や家族は…」など不安が渦巻くかもしれません。
しかし、現在のリウマチ治療はかつてなく発展しており、多くの患者さんが寛解を達成しています。まずは主治医から今後の治療計画(どんな薬を使うか、目標は何か)についてしっかり説明を受けてください。不安なことはメモして質問しましょう。また、必要以上にインターネットの体験談などを読んで心配しすぎないことも大切です(古い情報もあります)。どうしても気持ちの整理がつかない場合、医療ソーシャルワーカーやカウンセラーと話をするのも有効です。幸い、この病気は患者数も多く、情報や仲間も得やすいです。
「一人で抱え込まない」ことを意識し、周囲のサポートを借りながら前向きに取り組んでいきましょう。

痛みが強くて夜眠れないときは?

夜間の強い痛みに対しては、我慢せず対処しましょう。まずその場しのぎとしては、頓服の痛み止め(NSAIDsやカロナールなど)を服用したり、患部を温めたり冷やしたりしてみてください。それでも眠れないほど辛い場合は、翌日でも構いませんので主治医に連絡し、鎮痛剤や炎症止めの調整をお願いしましょう​。必要に応じて一時的にステロイドの増量や麻薬系鎮痛薬の処方を検討することもあります。解説: 関節リウマチの痛みがコントロールできていない状態ですので、治療戦略の見直しが必要です。
具体的には、現在の薬の効果が不十分と考えられるため、メトトレキサートの増量や生物学的製剤への変更など根本治療の強化を検討します。同時に、痛みで睡眠不足になるとさらに痛みを感じやすくなる悪循環がありますので、短期的に睡眠導入剤を使うこともあります。夜間痛がある場合、日中も関節炎が続いている可能性が高いですから、遠慮なく医師にその状況を伝えてください。
医師は症状を聞いて、例えば「夜中に痛みで起きるほどです」と言われれば痛み止め追加やステロイド注射など即時対処を考えます。リウマチの痛みは必ず軽減できますので、「夜眠れない」という深刻な状態は我慢せずお知らせいただくことが重要です。

治療しても良くならない気がして不安です…

治療の効果を実感できず不安になるお気持ちはよく分かります。
関節リウマチの治療効果が出るまでには少し時間がかかることもありますし、場合によっては治療法の変更が必要なこともあります。しかし現在は使える薬がたくさんあり、効き目のある治療に必ずたどり着けますので諦めないでください​。例えばメトトレキサートは効果発現に数週間~2ヶ月ほどかかりますし、生物学的製剤も投与後すぐに劇的改善というより数回投与してから効力を発揮するものがあります。
また、ある薬で効果不十分でも他の作用機序の薬に切り替えれば驚くほど良くなるケースもあります​。大事なのは主治医と目標を共有し、定期的に病状評価(関節の腫れ・痛み、血液検査など)を行って治療を軌道修正することです。3~6ヶ月治療して明らかな改善がなければ、遠慮なく「次の手立て」を相談しましょう。医師も効果が出ていないと判断すれば、生物学的製剤の変更や併用療法など次のプランを提案してくれるはずです。
不安な気持ちは一人で抱え込まず、「良くなっていない気がする」という正直な感覚を伝えることが、より良い治療につながります。

病気を忘れて過ごす時間が欲しいのですが、何かサポートはありますか?

当院では、患者さん同士が交流できるサポートグループやイベントの情報提供を行っています。
例えば、リウマチ患者会(リウマチ友の会)のおしゃべりサロンや交流会に参加することで、病気のことを気にせず趣味や談笑を楽しむ時間を持つことができます。実際にリウマチ友の会主催のイベントに当院スタッフが講師として招かれるなど、患者さんの集まりを支援しています​。長い闘病生活では、病気のことを忘れてリフレッシュする時間がとても大切です。当院には専用のサロンルームこそありませんが、院内掲示板やホームページを通じて地域の患者会の案内を掲示しています。リウマチ友の会ではおしゃべりサロンの他に料理教室や体操教室、バス旅行など様々なイベントが企画されています。
そうした場では病気のことは一旦脇に置いて、同じ境遇の仲間と楽しい時間を過ごせます。また当院のリハビリスタッフも、リウマチ体操教室(オンライン配信含む)で楽しみながら身体を動かすプログラムを提供しています​。ぜひこれらを活用して、「患者」ではなく一人の人間としてリラックスできる時間を持ってください。

この先、どれくらい長く生きられますか?

関節リウマチそのものが寿命を直接縮めることは基本的にほとんどありません。適切に治療すれば、健常な方とほぼ同じ寿命が期待できます。
実際、現在の治療で寛解が得られれば、関節リウマチになる前と同様の生活が送れます​。 かつてはリウマチを患うと心臓病などの合併症リスクが高まり平均余命が短くなると言われた時代もありました。
しかし、生物学的製剤の登場以降、予後は飛躍的に改善しています。大規模データでも、しっかり治療を受けているリウマチ患者さんの生存率は一般人口と大差ないという報告があります。もちろん個人差はあり、感染症や肺合併症など注意すべき点はありますが、定期フォローと適切な管理を続ければ過度に心配する必要はありません。
将来の見通しとしては、治療のさらなる進歩も期待できますし、医師と二人三脚で病気をコントロールしていけば寿命よりもむしろ「どう充実した人生を送るか」を考えられる状況になっていくでしょう。

病気を受け止められない、気持ちが落ち込みます。どこで相談できますか?

そのようなお気持ちはぜひ医療者か専門家に相談してください。
当院では診察時に気持ちの面も含めてお伺いしますし、必要に応じて心療内科や精神科の紹介も行っています。
また、自治体には患者さんのメンタル相談窓口や支援団体もあります。まずは主治医や看護師に「受け止められないほどつらい」と伝えてみてください​。 病気の受容は人それぞれペースが違います。無理に前向きになろうとしても難しい時はあります。その場合、専門のカウンセリングを受けるのは有効な手段です。心理士と話すことで、自分の気持ちを整理し、病気と付き合うヒントが得られるかもしれません。
また、同じ病気の仲間の体験談を聞くことも励みになります。リウマチ患者会では電話相談を受け付けていたり、会報でメンタルヘルス特集が組まれたりしています。重要なのは、一人で抱え込まないことです。周囲の家族や友人でも構いませんし、医療ソーシャルワーカーという相談員に話すこともできます。当院のリウマチコールでも日中であれば看護師が相談に乗ります​。自分が感じている不安や絶望感をまず誰かに言葉で表してみてください。そこから必ず状況は良い方向に動き始めます。
どうかあなた一人ではないことを忘れないでいてください。

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