よくある質問

FAQ

関節が痛くてこわばります。もしかしてリウマチでしょうか?

関節の痛みや朝のこわばりは、関節リウマチ(RA)の代表的な症状です​。
とくに朝起きたときに指がこわばって動かしにくい場合はリウマチを疑います。ただし、関節痛の原因は他にもありますので、自己判断は禁物です。症状が続くようなら早めに専門医を受診しましょう。関節リウマチでは免疫の異常により関節に炎症が起こり、痛み・腫れ・こわばりを引き起こします​。放置すると半年以上で関節の骨が溶け出し変形が始まることもあるため、違和感を覚えたらできるだけ早く(症状開始から8~12週間以内が目安)受診し、必要なら治療を開始することが重要です​。早期に適切な治療を行えば、発症前と同じような日常生活を送ることも可能になっています。

リウマチ因子や抗CCP抗体が陰性でも、リウマチになることはありますか?

はい、可能性があります。関節リウマチの患者さんのうち約10%程度は「血清陰性関節リウマチ」といって、リウマチ因子(RF)や抗CCP抗体が陰性でも関節リウマチを発症します​。血液検査で典型的な抗体が検出されないタイプのリウマチも存在します。この場合でも関節の症状や画像検査所見などから診断し、治療を進めます。したがって、血液検査が陰性でも症状があればリウマチ専門医の評価が必要です。

血液検査で「リウマチかも」と言われましたが、どうすればいいですか?

血液検査でリウマチの可能性を示唆されたら、専門医による詳しい診断を受けることをお勧めします。関節リウマチの診断には、症状の経過や関節の診察、追加の血液検査、画像検査(レントゲンやエコーなど)を組み合わせて総合的に判断します​。血液検査だけで診断が確定するのは60~90%程度であり​、検査値だけでは決められない場合もあります。早期発見・早期治療が重要ですので、疑われた段階で放置せずリウマチ科を受診しましょう。専門医は問診・触診で関節炎の有無を確認し、必要に応じて関節エコーなど最新の画像検査で炎症の有無を詳しく調べてくれます​。検査結果によってリウマチ以外の病気の可能性も評価しますので、「リウマチかも」と言われたらまず専門医に相談してください。

家族にリウマチや膠原病の人がいます。私もなる可能性は高いですか?

家族にリウマチや膠原病の方がいる場合、遺伝的な要因により一般の方よりリウマチになる素因はやや高いと考えられます​。ただし、必ず発症するわけではありません。生活環境要因(例:喫煙、歯周病など)も発症に関与します​。関節リウマチは一卵性双生児でも両方が発症するとは限らないように、遺伝だけで決まる病気ではありません。遺伝的背景+環境要因(タバコや感染症、ストレスなど)が組み合わさって免疫のバランスが崩れることで発症すると考えられています​。家族に患者さんがいる場合はリウマチを念頭に置きつつ、禁煙や歯周病治療などリスクを減らす生活を心がけ、症状があれば早めに受診すると良いでしょう。

関節が変形してきた気がします。どうしたらいいでしょうか?

関節の変形がみられる場合、関節リウマチの炎症が長く続いた結果である可能性があります。まずは主治医に相談し、治療内容の見直しや強化を検討してもらいましょう。進行を食い止めるために、薬剤の調整に加えてリハビリ療法を行うことがあります​。変形が高度な場合には、整形外科的手術で機能改善を図る選択肢もあります​。 関節リウマチでは炎症が続くと骨が侵食され、関節の変形を起こすことがあります​
。近年の治療で変形まで至る患者さんは減りましたが、もし変形が始まっていても、治療を諦める必要はありません。症状に合わせて薬を変更・追加し炎症を抑えることが最優先です。また、こわばりで可動域が落ちた関節に対してはリハビリで筋力や動きを改善し、日常生活指導により、誤動・過動による機械的な負担による変形も予防します​。手指の腱断裂や重度の変形には手術的治療(人工関節置換など)で痛みや機能を改善できる場合もあります​。

痛みやこわばりはあるのに「リウマチじゃない」と言われました。何が原因ですか?

関節の痛みやこわばりを起こす病気は関節リウマチ以外にもいくつか考えられます。例えば、加齢に伴う変形性関節症(いわゆる軟骨のすり減り)や、線維筋痛症(全身の痛みとこわばりを生じる病気)、更年期障害による関節症状などです。また、関節リウマチに非常によく似た症状を示す他の膠原病(例:全身性エリテマトーデスや乾癬性関節炎など)の可能性もあります。リウマチ専門医は、痛む関節の部位や検査所見から他の疾患との鑑別も行います​。例えば指の第一関節(DIP)が痛む場合は、RAよりもヘバーデン結節(変形性関節症)や乾癬性関節炎を疑います。血液検査で炎症反応が強くない場合は、筋肉の痛み(筋痛症)や腱の炎症が原因のこともあります。一方、症状が典型的でも血液検査が陰性の血清陰性リウマチもあるため、一度「リウマチじゃない」と言われても症状が続く場合は別の専門医に相談(セカンドオピニオン)すると安心です。

炎症や腫れは無いのに、痛みだけがあります。リウマチ以外の痛みかもしれませんか?

炎症や腫れがないことはいい事です。
しかし、痛みは炎症や腫れ以外でも起こります。
加齢による変形や事故や怪我などで傷めた部分の痛みが、使いすぎや冷え、気圧の変化で出てくることもあります。

C反応性タンパク(CRP)が陰性ですが、治療しなくても大丈夫ですか?

CRP陰性でも油断は禁物です。
CRPは炎症の指標ですが、関節リウマチではCRPが正常範囲でも関節炎が潜んでいることがあります。症状や関節の腫れがある場合は、CRP陰性でも治療が必要なことがあります。CRP陰性とは炎症の程度が血液上は低いという意味ですが、関節リウマチの活動性を評価する際はCRPだけでなく関節の腫れ・痛みの数や医師の診察所見など総合的に判断します​。CRPが正常でも、例えば朝のこわばりや関節の圧痛が残っていれば、完全に炎症が治まったとは言えません。治療の判断は「症状があるか」「関節破壊の進行リスクがあるか」で行いますので、CRP値だけで自己判断せず、主治医と相談して治療方針を決めましょう。

検査でリウマチ因子や抗CCP抗体が高いと言われましたが、放っておいてもいいですか?

放置はお勧めできません。
リウマチ因子(RF)や抗CCP抗体が高値ということは、将来的に関節リウマチを発症するリスクが高いことを意味します。現時点で関節炎の症状がなくても、リウマチ専門医の評価を受けて経過を監視することが望ましいです。​抗CCP抗体は関節リウマチに特異的な抗体で、陽性の場合は将来リウマチを発症する可能性が高いとされています。症状がない段階(無症候性抗体陽性)でも、定期的に関節の状態をチェックし、少しでも関節炎の兆候が出たら早期に治療を始めることで関節破壊を予防できます。また、必要に応じて関節エコー検査で微細な炎症の有無を確認することも有効です。検査値が高いまま放置して関節炎が進行すると、後から治療しても関節のダメージを完全には元に戻せない場合がありますので、専門医と相談しながら経過観察するようにしましょう。

子どもが熱や体の痛みを繰り返しています。小児リウマチかもしれませんか?

お子さんでも、若年性特発性関節炎(JIA)など小児のリウマチ性疾患を発症することがあります。
繰り返す発熱や関節痛がみられる場合、小児科または小児リウマチ専門医に相談してください。当院でも0~15歳以下を対象とした小児リウマチ・膠原病外来を開設しています​。小児のリウマチにはいくつかのタイプがあります。発熱と全身の関節痛を主症状とする全身型JIA(旧称: 小児スティル病)は、夕方から夜に高熱が出たり発疹を伴うことがあります。また、関節のみ腫れる型や、数カ所の関節が痛む型など様々です。大人の関節リウマチと異なり子供の場合は成長痛など他の原因も考えられるため、専門医が慎重に診断します。ポイントは、発熱や痛みを繰り返す場合は早めに専門機関を受診することです。適切な治療で症状をコントロールし、成長への影響を最小限に抑えることができます。

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