自己炎症性疾患

rheumatism

自己炎症性疾患とは?

自己炎症性疾患

発熱や関節痛、皮膚の発赤やかゆみ、腹痛や胸痛などの“炎症”の症状が周期的に出現する疾患です。

このうち、発熱はもっともよくみられる症状です。
全身の“炎症”を繰り返すという点では、従来の膠原病に似ていますが、膠原病でよくみられる「自己抗体」は陽性になりません。“自然免疫”というシステムが、自分自身を攻撃してしまうことが原因とされていますが、いまだ解明されていない部分も多いです。

発熱がみられることなどから、最初に微生物による感染症や悪性腫瘍などを疑われ、診断がされていない方も多くいらっしゃる可能性が指摘されています。
しかし、前に述べた“自然免疫”の仕組みや、遺伝子のはたらきの解明が飛躍的に進んだことで、徐々に診断に至る機会が増えてきており、決して稀な疾患ではないと認識されています。

自己炎症性疾患の特徴

自己炎症性疾患は新しい概念の病気で、比較的若い(20~40代)年代の方に多いとされてきましたが、近年は年配の方にも発症する場合があることが分かっています。
自己炎症性疾患でもっとも頻度が高いとされるのは、家族性地中海熱(FMF)という病気であり、典型的には38℃以上の発熱が12〜72時間の周期で繰り返されます。
また関節炎や腹痛、赤みを帯びた皮膚の発疹などもよくみられます。

他に、発熱、貧血、関節の痛み、耳や鼻の腫れ、皮疹などをきたすVEXAS症候群という病気もあり、高齢で発症することが知られています。
そのほかA20ハプロ不全症、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)、周期性発熱・アフタ性口内炎・咽頭炎・頸部リンパ節炎(PFAPA)症候群などが代表的な自己炎症性疾患として挙げられます。
また、今までよく知られている成人発症スチル病やベーチェット病なども、広い意味で自己炎症性疾患の範疇に入るといわれています。

自己炎症性疾患の診断は、臨床症状と後述する遺伝子検査を中心に行われます。

このような方はご相談ください

  • 37~40℃の発熱(発熱と解熱を繰り返す)
  • 関節の痛み
  • 腹痛(腸炎)
  • 胸痛
  • 口内粘膜や歯茎、舌、口唇のアフタ性口内炎
  • 皮膚の発赤やかゆみ、痛み、蕁麻疹
  • 眼の痛みや充血
  • 鼻や耳の腫れ、痛み
  • 頸部リンパ節の腫れと痛み

月曜日午前・午後、木曜日午前・午後(第1・3)に八子 徹先生が担当いたします。

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