「治験」って何をするのですか?
「治験(ちけん)」とは、新しい薬や治療法の有効性・安全性を確認するために患者さんに協力いただいて行う臨床試験のことです。治験に参加すると、まだ承認前の新薬や最新の治療を受ける機会がありますが、同時に副作用や効果が不明な部分もあるため厳重な管理下で進められます。治験は通常いくつかの段階(第I相~第III相試験)に分かれ、少人数の健常者や患者で安全性を確認する段階から、大規模に患者さんで有効性を検証する段階まであります。参加は本人の自由意思で行われ、同意説明(インフォームドコンセント)を十分受けた上で開始されます。治験期間中は担当医や治験コーディネーターが経過を丁寧に観察し、副作用が出た場合には適切な対処がなされます。治験に参加することは将来の患者さんのためになる医学の発展への協力でもありますが、メリット・デメリットをよく考えて決める必要があります。当院で治験を希望される場合は、その時点で参加可能な治験があるかどうか含め主治医にご相談ください。